【認定マーク活用最前線】セイバン「天使の羽ランドセル」-重い荷物を持つ子供の負担を軽減 世界の子供が笑顔で学校に通うために

(株)セイバン(兵庫県たつの市)は、豊富なラインナップと機能性でランドセル業界トップシェアを占める。肩ベルトに内蔵している特殊樹脂「天使のはね」に加え様々な機能性ツールにより、重いランドセルを背負う子供の肩と背中への負荷を軽減するなど機能性研究に注力。ランドセルは国内で一貫製造し、アカデミアとの共同で子供の安全性についてのエビデンスも蓄積している。AskDoctorsは、2020年、22年と試験を行い、いずれも98%の医師推奨意向を取得。海外展開も着手し「世界中の子供達とその家族を笑顔に」を経営理念に販路を拡大する。
取材:健康産業新聞
回答:株式会社セイバン ランドセル事業部 コミュニケーション戦略部 松井 満和子氏 / 徳田 桃子氏
※本コラムは、2025年11月19日発行の健康産業新聞(第1824号)に掲載されたインタビュー内容です。
製品概要と2025・26年度の状況
徳田: 『天使のはね』というランドセル事業が8~9割程度の売上を占めその他保育園事業やバックパック事業『MONOLITH』等を展開しています。『天使のはね』の中でも『モデルロイヤルシリーズ』が当社を代表するランドセルです。市場では工房系のランドセルも含めると50近くのメーカーがある中、トップシェアを維持しています。2025年度は前年度を上回る売上を達成し、26年度も順調に推移しています。
「天使のはね」の開発背景と特徴
徳田: 2003年に上市し、今年で22年目になります。開発背景は、当時専務であった泉敏弘が四国八十八カ所巡りで重いリュックを背負って歩いていた時に、どうすれば軽く、負担がかからないで背負えるかと試行錯誤した末に、『天使のはね』が開発されました。重心が背中上部にかかることで、からだへの負担が軽減されて、体感重量が軽く感じるため、肩ベルトの付け根部分に重心がかかるように設計していることが特徴です。6年間、毎日使うものなので耐久性・軽さ・背負いやすさという機能性が特徴です。
製造や他社製品との違いは
松井: 製造は、ISO14001を取得し全て自社工場で製造しています。デザイン性やラインナップなどの差別化に加え、何と言っても他社にない機能性が特徴です。先ほど説明した『天使のはね』機能に加え、「左右連動背カン」による体を動かすと左右が同じ角度で開き、背負っている時に常に背中の中心にランドセルがくるような構造。また、体にフィットする「3D肩ベルト」など背負っている時に体の負担を軽減するなど弊社だけの機能性を取り入れています。
自社だけでなく、神戸工業センターと神戸大学と産学連携により子供の負荷を減らすという共同研究も行っています。実際に、小学生の被験者を集めて耐荷重や圧力テストなど繰り返し試験をしています。自社内でジャングルテストも行い6年間しっかりと使えるような耐久性試験なども行っています。

「AskDoctors」の導入背景
松井: 現代の小学生は、荷物が多く、ランドセルが重いため、背骨や腰など体への負荷が課題とされていました。そのようなタイミングで、弊社がこれまで積み重ねてきた安全性データや機能性について第三者の立場で評価して頂くことが市場ニーズに繋がると考えこれまで、AskDoctors認証を2回依頼しました。1回目は、2020年1月に試験して、98%の推奨意向を頂き、2022年にも試験して98%評価頂きました。小学生向けの製品でしたので、小児科医が適任だろうと、自社・共同研究結果の資料に加え、実際のランドセルを100個送って各医師に検証してもらいました。細かく商品を検証頂いた結果、「天使のはね」や「3D肩ベルト」などの負担軽減機能について肯定的なコメントを頂きました。
「AskDoctors」導入の反応・効果は
徳田: 取引先には、「安心してお客様にお勧めできる」と評価頂いております。特に、親御さんにとって「お医者さんが評価してくれた」という証拠が安心材料になっています。他の要因もあるため、AskDoctors取得による販売数値は明言できませんが、数あるランドセルの中で選ばれる判断材料の一つになっているとお聞きします。
ランドセルは、医療器具でも健康器具ではないので、何かを改善するなど謳うこともできません。だからこそ、お医者さんの推奨は購入の後押しに繋がります。また、ランドセルという成長期のお子さまが使用するものであることから、AskDoctorsとの親和性は高いと考えています。今後も、「信頼を届ける」という意味で活用させて頂きたいと思います。

今後の展開は
徳田: お子様の良いことはどんどんやっていこうという経営方針なので、より背負やすいランドセルの開発に注力します。一方で、少子化の中、アジアを中心とした海外販売も強化していきます。「世界中の子供達とその家族を笑顔にする」を理念に掲げていますので、世界中の子供が『天使のはね』ランドセルを背負って笑顔で通学して欲しいと展望を持っています。
引用:健康産業新聞(第1824)
